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家づくり

生活動線や家事動線を考えた間取りとは?快適な新築生活を迎えよう

動線とは?

 生活動線や家事動線の動線とは、文字通り動きに関するラインの事で、簡単にいえば日常生活で移動するコースを指します。

株式会社喜創 高橋社長 

この記事を書いた人:代表取締役 高橋成光
2級建築士。木津川市南加茂台の住宅開発に関わり、住宅建築メーカーの下請けで施工管理の基礎を学ぶ。その後、地元工務店にて分譲事業・不動産事業の立ち上げに携わり、2019年7月1日「株式会社 喜創」を設立。「安全で長く住んでいただける家をつくること」をモットーに、京都府南部や奈良県北部の注文住宅建築を手掛けている。

生活動線はリビングを中心に、キッチンやトイレといった良く行き来する場所の線の事で、頻繁に足を運ぶお部屋を結びます。何度も行ったり来たりする線ですから、これが複雑化していると無駄が多く、移動時間を大きく消費してしまっている可能性があります。逆にシンプルだと移動が楽ですし、無駄が少ないので疲れにくく、生活が快適になるでしょう。

家事動線は言うまでもなく、料理や洗濯というような家事に関する動線の事で、生活動線と同じく無駄を減らす事が大切です。これらの動線は家具の置き方や生活習慣で変わりますが、住宅設計によって方向性が決定づけられるので、工夫だけで改善を図るのは難しいと思われます。

その為、住宅購入の段階で快適性を追求したり、希望する動線に合わせてお部屋を配置する事が大切となります。中古物件でも購入ならリフォームが行えますが、賃貸では勝手に手を加えられないので、動線の改善には限界があります。

生活動線

生活動線は思いの外奥深く、ちょっとした違いで快適性が大幅にアップしたり、低下してしまう事もあるので、気をつけましょう。

実際は玄関に近いお部屋や、配置が奥にあるお部屋など、位置によって動線も変わってきます。当然ながらリビングから遠ければ行き来が手間ですし、1日に複数回往来するトイレとなれば、生活の拠点となるお部屋毎に快適性の差が大きくなります。住宅の中心に共有するお部屋を配置すれば、確かにどのお部屋とも行き来しやすく、移動に快適性を感じる事ができるはずです。

家事動線

家事動線は生活動線と少し異なり、リビングとキッチンやバスルーム、物干しやパントリーといったお部屋が重要になります。日常生活と家事では、利用するお部屋が違ってきますから、それに合わせて動線も変化してきます。

一戸建てでは1階2階を結ぶ階段も動線に加わるので、そこも考えて住宅設計をしたり、住宅を購入する事が大事です。

動線を意識するようになると、何処に無駄があるか見えてきますし、改善に役立つヒントも分かってきます。また、行き来するルートを変える事で、労力が減ったり時間が短縮されるなど、快適性の実感が得られたりします。

経路に関する概念なので、実際に線が目に見える事はありませんが、しかし間取り図に線を引いたり、頭の中でシミュレーションしてみるだけでも違います。

生活動線

玄関からリビングまでの距離

生活動線は主に、玄関からリビングまでの距離や、その経路がラインの中心となります。玄関は住宅の入口ですから、誰もがここを通る事になりますし、利用しない日はまずないでしょう。だからこそ重要なポイントに位置づけられ、ここと関係性の高いリビングとの動線の重要度もまた高いわけです。

玄関からリビングまでの距離があると、行き来するだけでも疲れてしまいますし、毎日のように買い物の荷物を運ぶとなると億劫になるはずです。ところが、玄関からリビングまでの距離を短縮できれば印象は180°変わり、一気に快適性がアップしたように感じられます。

それくらい無意識に何度も利用している経路で、生活に大きく影響している動線だといえるでしょう。

玄関からリビングまでの距離は、外出や帰宅の際に利用しますし、間にトイレがあればその際にも何度も足を運びます。廊下が長ければ移動距離が伸びますから、移動で時間を浪費したり労力を使い疲れてしまいます。この経路をいかにして快適にするか、それが生活動線における改善のポイントとなります。

ガレージ周りも立派な生活場所

ガレージ周りも立派な生活場所なので、あまり足を運ばないと考えるのではなく、しっかりと生活の範囲内に加えて動線を検討しましょう。

ガレージは外出時に加え、屋外で作業をしたり活動する時も足を運び、利用する事が多い場所です。車やバイクを所有していなくても、足を運ぶ事は誰にでもあり得ますから、無視するのではなく生活動線に加えたり、確認する事が肝心です。

ちょっとした荷物置場があると便利ですし、生活動線に含まれていれば、ガレージを通って外で快適に作業が行なえます。

玄関から外に出る手もありますが、何度も玄関に向かってドアを開け外に出るのは大変です。その点、ガレージは玄関と考えると実に快適ですから、動線を改善して通りやすくすると、生活の改善に大きく貢献してくれます。

ガレージ周りも立派な生活場所、そういう視点は大事ですし、考えに加える事で生活動線の設計の幅が広がります。大切なのは、普段あまり利用しないと思われる場所についても、生活動線を確認したり改善の可能性に関して探る事です。ガレージだけでなく、周りにも目を向けて移動ルートの確認を行えば、これまで見えてこなかった経路が見えてくるでしょう。

トイレや洗面所のラッシュなどを考える

トイレや洗面所のラッシュなどを考える事も、生活動線を検討する上での大事な要点です。

トイレは家族が皆頻繁に利用する場所ですから、何時混雑してもおかしくありませんが、特に朝の時間帯は一斉に利用が始まるのでラッシュが起こります。一箇所に利用が集中して詰まってしまうと、後が使えて先に進みませんから、効率良くトイレの利用を回せるようにしたいところです。

トイレと共に朝の利用が多いのは洗面所で、こちらも誰かが利用している最中は使えませんから、順番に無駄なく使える工夫が必要です。

その工夫の1つがまさに生活動線で、誰かが移動する最中にほぼ使い終える、そういった経路の工夫をするのがコツとなります。利用が終わるまでただ待つだけでは、時間を無駄にしてしまいますから、待ち時間を移動の時間にする方が合理的です。これを上手く生活動線に取り入れる事で、朝の無駄が減らせますから、トイレや洗面所のラッシュなどを考える事はとても重要です。

生活動線にあえて障害物を置く、途中で他の用事が済ませられるように動線を引く、このようなアイデアが快適性を生み出します。

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窓の配置によるプライバシーの保護や、寒さ対策

窓の配置によるプライバシーの保護や、寒さ対策も大切で、移動中に不快感を感じないように配慮したいところです。

窓は採光や換気の役割もあるので、適度に外光が射し込みやすく、空気の循環もしやすい配置が理想的です。 極端に窓が小さかったり窓そのものがないと、やはり空気が淀んだり行き詰まってしまうので要注意です。

ただし、外から見え過ぎてしまうのも困りますから、大きさを良く考慮したり、カーテンをつけられるようにするのが良いでしょう。日の当たらない面は、夕方以降になると冷え込んだり足元が冷たくなるので、あまり窓を大きくしない方が賢明です。

窓を配置するなら断熱性に気をつけ、移動中に不快感を覚えないようにする事が求められます。移動経路を変える事でも、不快感は遠ざけられますし、窓の変更が難しいなら移動で工夫するのが正解です。

生活動線には、窓の配置によるプライバシーの保護や、寒さ対策という大切な意味もあるので、様々な観点で確認してみる事をおすすめします。玄関からリビングまでの距離やガレージ周りも立派な生活場所と捉える事、トイレや洗面所のラッシュなどを考える工夫が快適性を底上げしてくれます。

窓の配置によるプライバシーの保護や、寒さ対策も加えれば更に万全ですから、総合的に現状を確認したり、改善できるところに手を加えて生活を快適にするのがベストです。まだ住宅設計の段階であれば、自由に生活経路を設計できるので、不満を感じにくい家が手に入りますが、既存の住宅でも工夫で十分に改善が可能です。

家事動線

キッチン周りの動き方を考える

家事動線はやはりキッチン周りの動き方を考えるのがポイントで、何処を中心に移動しているか、どういった理由でその経路を選んでいるか知る事が改善の前提となります。

キッチンは調理や後片づけの利用が殆どですから、食材を水道で洗ったり、皮むきや切り分けをしてコンロの前に移動する事が多いです。調理器具を引き出しや棚から取り出したり、お皿を並べる事もありますし、調理で出たゴミをまとめたりなど大変です。このように、改めて考えるとキッチン周りは移動の頻度が高く、短距離を複数回行き来するようなパターンが多くを占めます。

いわゆる対面キッチンだと、後ろを向いたり前を向くといった、回転の動作も加わる事になります。足元の引き出しを開けたり、反対に高いところに手を伸ばして取り出す動作もあるので、キッチン周りは上下左右にも動く立体的な動線だと分かります。足を使った移動だけでも、行ったり来たりで忙しいですから、なるべく足元には余計な物を置かず、邪魔にならない配置や移動を心掛けたいものです。

回数が減るなら家事の負担はだいぶ楽になりますし、少ない移動で家事ができるなら合理的かつ快適です。

収納場所を考えて掃除しやすい環境を作る

収納場所を考えて掃除しやすい環境を作るのも、家事動線を検討する上での忘れてはいけない部分です。

収納は乾燥した洗濯物を収納したり、使わない物をしまっておくスペースですから、ここに足を運びやすい事がまず大事です。次に、掃除のしやすさも快適性を左右するので、やはり足元には物を置かない配慮をしたり、ゴミが溜まりにくく回収しやすい床にする事も大切です。引き出し収納で高さがあると取り出しにくいですから、位置を低く設定して出し入れしやすくするのも合理的でしょう。収納は衣類だけでなく、キッチンやリビングにも関係するので、各部に目を向けて環境を見直すのがおすすめです。

部屋干しの機会が多いのであれば、部屋干しのお部屋との動線を検討したり、移動が楽に行える配慮をするのが得策です。家事動線は考えて工夫すべきポイントがいくつもあるので、1箇所を見直せばそれで終わりという事はないです。むしろ、1箇所の見直しが新たな問題点を顕にして、再び頭を悩ませる事もあるほどです。

絶対的な正解というものは存在しませんから、自分なりの答えを見つける事になります。

洗濯物の、洗濯・干す・しまう、を考える

洗濯物の、洗濯・干す・しまう、を考えるのは基本中の基本で家事動線の初歩です。洗濯物は毎日発生するものですし、洗濯をしたら干して乾き次第しまうのが一連のパターンです。これらの動作に無駄があると疲れてしまいますし、洗濯が億劫になって生活の質が落ちる事もあり得ます。

つまり、洗濯機に洗濯物を入れるまでと、洗濯機から取り出して運び干すまで、それからしまうまでをそれぞれ考えるのが家事動線の要点です。洗濯カゴと洗濯機が離れ過ぎていると、もうこの段階で快適性とは無縁ですし、面倒に感じられて家事をしたくなくなります。改善できれば家事の意欲が自然と生まれてきますし、第一段階に取り掛かるまでの心理的なハードルが低くなるでしょう。

洗濯機から物干しまでの間は、水分を含む重たい荷物を持ち上げて、移動するといったアクションが発生します。この経路に障害物があると邪魔ですし、移動の妨げになるので取り除く事が不可欠です。

干す作業の快適性も家事動線において追求すべきですが、最後のしまう段階についても思慮深く考える事になります。しまう作業は折り畳んで重ねて置き、折り畳みが済んだら収納スペースに移動して収める流れです。ここが快適かどうかで洗濯物の家事動線が決定づけられますから、総合的に考えつつ各部を追求しましょう。

部屋干し環境を考える事も必要

部屋干し環境を考える事も必要ですが、こちらは何処に干すかによってかなり違ってきます。共働き世帯では、外に洗濯物を干すことがなかなか難しく、室内干しになることが多くなります。春は花粉に強風、夏はゲリラ豪雨、秋から冬にかけては帰宅時にはすでに真っ暗になってしまうので、年中部屋干しの家庭が多くなってきているのも事実です。

そういった悩みがあるご家庭にはサンルームをおすすめします。ベランダから直結する場所であれば急な雨にも対応できますし、除湿機や扇風機を使う事で早く乾かすことが出来ます。

ただし部屋干しは洗濯物が濡れたままだと、雑菌が発生して嫌な臭いが発生することもあります。室内の風通しを良くしたり、湿度の高さを調節したりしないと、折角洗濯した衣類が臭くなってしまう事があるので注意が必要です。

またサンルームを作る余裕が無い家庭でも、家を建てた後でアクリルの扉などを使う事で簡易的なサンルームを作る事も可能です。仕切りが出来る事で生活感が出る事を抑えた、部屋干し環境を作る事ができるでしょう。

キッチンからトイレやバスルームへのアクセス

キッチンからトイレやバスルームへのアクセスは、シンプルながらも家事の質にかなり影響を与えます。キッチンは家事の中心点で、そこからトイレに移動して利用したり、バスルームで作業する事もあります。 移動経路が直線的だと非常に楽ですし、移動が苦になりにくいので家事を楽しむ余裕ができます。

しかし、経路が曲がりくねっていたり上下移動も加わると、キッチンからトイレやバスルームへのアクセスは一気に苦痛になります。

実際は移動距離の短さも関係しますが、移動の間にドアが1つあるだけでも非常に快適性が損なわれます。キッチン周りの動き方を考える、部屋干し環境を考える事も必要ですが、各部屋間の移動もまた同じくらい重要です。

お部屋の環境を整える工夫と、お部屋の移動の合間に遭遇する障害物を取り除く事、この組み合わせが家事動線の改善と密接に関係します。トイレからバスルーム、あるいはバスルームからトイレの移動も同様に、家事動線の質に直結するので注意が必要です。家事動線は生活動線と性質が若干異なりますが、同レベルで重要性が高いのは間違いないです。

広く大きな住宅は誰もが一度は憧れますが、実際の生活を考えると、あまり広過ぎずコンパクトな方が良い事に気がつけます。これは家事動線にも当てはまるもので、移動をよりコンパクトにできた方が生活の快適性が高まります。

まとめ

 生活動線や家事動線を考えると、間取りの段階から追求していく必要性があります。

単一な動線を考えるのではなく、総合的な動線を考える

単一な動線を考えるのではなく、総合的な動線を考えるのが設計のポイントで、日常生活と家事の視点で検討を重ねるのが基本です。

リビングだけ、トイレだけで考えれば設計は楽ですが、移動や行き来といったアクションが起こりますから、その時に本当に快適か否かが問われます。検討の際は、目を瞑って玄関を思い浮かべ、ドアからリビングに向かうまでの経路を頭に思い描いてみるのが良いでしょう。

リビングまでの経路は快適か、キッチン周りはどうなっているかなど、頭の中でシミュレーションをして自分なりの快適な動線を追求します。ガレージを設けるならそこも検討のポイントですし、日常生活においてどのような役割を果たすか同様に検討します。朝発生するトイレや洗面所のラッシュが回避できるか否かも、生活動線の検討で忘れる事ができない要素です。窓の配置や寒さ対策、部屋干しや洗濯物に関する一連の経路に、収納までも考えるのが家事動線のポイントです。

歩数は少ない方が断然快適ですから、1箇所に集める形で設計を検討したいところです。荷物を持っての上下移動は大変なので、できる限り同じ階で1つの家事を完了できるのが理想的です。

水回りは場所が離れているとお手入れが大変ですから、こちらも集中的に集めた方が家事がはかどります。キッチンやバスルームの近くにはパントリーを置いて、収納しやすくしておくと生活がより楽です。

完成後に簡単に変えれないので、しっかり話し合いをして決めよう

完成後に簡単に変えれないので、しっかり話し合いをして決めよう、というのが生活動線と家事動線の基本方針です。生活動線も家事動線も、自分の視点でシミュレーションしますが、家族にもそれぞれの行動パターンがある事を思い出しましょう。

家族にとっても移動や生活が楽に行えるか、これを含めて総合的に考えるのが、生活動線や家事動線における鍵です。だからこそ、しっかり話し合いをして決めようとする方針を定め、家族で意見を出し合って理想の生活を形にする事が肝心です。

単一な動線を考えるのではなく、総合的な動線を考えるというのも、自分と共に家族がスペースを共有したり、同時並行的にそれぞれの行動パターンが発生するからです。朝のラッシュは、小さい子供がいる家庭だと、子供の世話をしつつ家事をこなしたり、一番に外出する人の行動や快適性に深く関わります。

それも含めて、誰もが快適に過ごせる生活・家事動線を考える事こそが、快適な生活を手にする為の第一歩となります。


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