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京都で新築を建てる際の注意点とは?他には無い意外なルールも

新築を建てる際に気をつけること

歴史的な街並みに魅力を感じて、京都に新築物件を建てたいと考えている方もいるでしょう。
ですが新築を建てるとき、その地域について考えていく必要があります。

株式会社喜創 高橋社長 

この記事を書いた人:代表取締役 高橋成光
2級建築士。木津川市南加茂台の住宅開発に関わり、住宅建築メーカーの下請けで施工管理の基礎を学ぶ。その後、地元工務店にて分譲事業・不動産事業の立ち上げに携わり、2019年7月1日「株式会社 喜創」を設立。「安全で長く住んでいただける家をつくること」をモットーに、京都府南部や奈良県北部の注文住宅建築を手掛けている。

物件を建てるだけなら、どこの地域でも同じように自分の好きな建物を建てることができるというイメージを持っている方も多くいます。
しかし地域によっては、都市計画による建蔽率や容積率について考えていく必要があります。
この都市計画というのは、地域の景観などを守っていくために作られたもの。
そして京都市は景観条例が特に厳しい地域として知られています。

京都市は景観条例が特に厳しい

では京都市において景観条例が厳しい背景には、どのような理由があげられるのでしょうか。
最大のポイントとなるのが、1200年も古都の街並みを守ってきたという点です。
もしも景観条例がなかったら、人々が自由に新築を建てて古都の街並みの風景が失われてしまいます。

京都市は景観条例による都市計画によって、独自の古都の街並みを守ることに成功しているのです。

都市計画による建蔽率や容積率

一方で京都市は、賃貸需要が高い地域という側面もあります。

賃貸需要が高い最大の理由が、賃貸マンションなどの数がほかの地域と比べると少ないという点です。
マンションの数が少ない理由につながるのが、容積率の制限になります。

多くの地域では、商業が盛んな地域だと近くに新築マンションが建設されることが多くなっています。
しかし京都市の場合、容積率の上限が700%と条例で決められています。
この決まりがあることで、東京などに多い高層ビルやタワーマンションなどを建設できません。
つまり賃貸マンションの需要が高くても、京都市では建設できないという点を押さえておきましょう。

京都市は景観条例によって、古都の街並みを守っています。
実際に新築物件を建てたいと考えているのであれば、最初にどのような条例があるのか確認することが大切です。

都市計画による建蔽率や容積率などの決まりを確認していくことで、条例の中でどのような物件が作れるか考えていきやすくなります。
専門家と相談しながら、どのような建物を作れるか検討していくのも1つの手です。

「建蔽率(建ぺい率)」「容積率」とは?土地探しの基本知識を解説

寒暖差対策

実際に京都市で新築物件を建てるなら、都市計画以外にも注目しなければならない点が存在しています。
その注意点というのが、寒暖差対策になります。

美しい古都の街並みに注目する方が多い京都ですが、
実は夏は蒸し暑く、冬は底冷えのする寒暖差のある地域です。
そのため物件を建てたいのであれば、寒暖差対策を考えて計画を進めることが欠かせません。

新築物件で寒暖差対策を考えていく場合、さまざまな選択肢が存在します。
まずはどのような形で対策できるのか情報を集めて、予算などに応じて検討していくようにしましょう。

複数のハウスメーカーなどに相談することで、業者ごとに異なる対策の方法を知ることも可能です。
業者ごとの対策方法を比較しながら、どのような選択肢が適しているのか考えていくのも1つの手です。

厳しいと言われる景観条例


厳しいといわれる京都市の景観条例ですが、その条例があったおかげで1200年前から続く古都の街並みを守ることに成功しています。
では実際の京都市における景観条例には、どのような内容が存在しているのでしょうか。

壁の色や材質

京都市の景観条例でイメージしやすいものの1つが、壁の色や材質に関する点です。
壁の色や材質は、古都の街並みの雰囲気を壊すものを使うことはNG。
例えば赤や青などの色は使えずに、街並みの雰囲気に合った色を使うことが求められます。

壁の色や材質に関する条例は、チェーン店などのお店にも適用されます。
全国的なチェーン店で、一般的には赤や黄色などの看板があるお店でも、京都市では落ち着いたカラーの看板になっているのです。

屋根の形や色

ほかにも街並みの雰囲気を壊さないために、屋根の形や色などにも注意が必要です。
全体の雰囲気を壊す屋根の形にしてしまうと、街並みの美しさが失われてしまいます。
事前にどのような屋根の形なら問題がないのか情報を集めたうえで、問題なく対処できるように考えていきましょう。

そして屋根の色が目立つものでも、雰囲気を壊すことになります。
基本的に屋根に使える色は壁と同系色になるので、どのような選択ができるのか事前に調べておくことが大切です。

実際にオレンジの瓦でNGだったものが、オレンジ色に黒を混ぜたような色合いならOKになったケースもあります。

勾配の角度

さらに屋根を考える場合、勾配の角度をチェックすることも忘れてはいけません。
勾配の角度によっては、全体の雰囲気に影響を与えることがあるので景観条例で決まりが存在しています。

問題ないと自己判断で決めるのではなく、必ず景観条例を確認したうえで新築の計画を進めることを忘れないようにしましょう。
問題がないようにするためにも、専門家にもしっかりとチェックしてもらって計画を進めていくのもポイントの1つです。

建物の高さ

そして京都市の厳しいと言われる景観条例には、容積率だけではなく高さ制限も存在しています。
美しい景観を阻害するような建物を建ててはいけないと決められていて、建物の高さは最大で31mまでとなっています。
この31mというのは、10階建て相当の高さです。

つまり京都市内には高さ制限が存在していることで、11階建て以上の建物は建設できません。
高層ビルや大型マンションなどは建設できないという点を把握しておきましょう。

また京都市内でも特に重要な場所では、建物の高さ制限が15mになります。
15mは5階建て相当になるので、建築したい場所に高さ制限がないか確認しておくことが大切です。
また高さ制限だけではなく、物件を建てたい場所の容積率にも問題がないか合わせて確認することを忘れないようにしましょう。

前面道路の幅

ほかにも景観条例においては、前面道路幅の問題を考えていく必要があります。
平安京がベースになっている京都市は、当時と大きく変わらずに市街や碁盤の目のように整った街路が残っています。
当時と変わらずに街路が残っているのは、道路幅が狭いと考えることもできます。
そして道路幅の問題は、容積率に密接しているという点を押さえておきましょう。

道路幅と容積率は合わせて計算していく必要があります。
具体的にどのように計算していけばいいのか確認し、問題なく対処できるようにすることが大切です。

ギリギリで計画を進めるのではなく、余裕を持って新築の計画を立てるのもポイント。
余裕を持った計画を立てることで、急な変更やトラブルなどにも対処しやすくなります。


このように京都市の景観条例をチェックしてみると、さまざまな決まりが存在しています。
厳しいと言われることが多い京都市の景観条例ですが、すべては街並みを守るためのものです。
この決まりがあるからこそ、平安時代から続く街並みを守ってこれたという点を把握したうえで条例を守っていくようにしましょう。

そして建物を建てるときだけではなく、リフォームなどで壁の色を変えたいときにも条例は適用されます。
外壁塗装などを行う際にも、条例を確認することを忘れないようにしましょう。

その他調べておくと良い事


新築物件を建てた後は、その地域で暮らしていくという方もいるでしょう。
実際に生活することを考えているのであれば、建てた後のことも最初に考えておくことが大切です。

その際のポイントの1つとしてあげられるのが、交通量。
その地域で生活するとなれば、交通量などの問題は生活に直結するポイントです。
暮らし初めてから状況を把握して困ったことになるのを防ぐためにも、最初に確認して問題なく対処ができるように考えていきましょう。

時間帯による交通量

例えば京都市における注意点の1つが、時間帯による交通量です。
観光業が盛んな京都市では、エリアによって交通量が多い時間帯にも変化があります。
自分が新築物件を建てたいエリアの交通量が多い時間帯を調べて、生活に影響が出ないか考えていくことが大切です。

例えば通勤の時間帯の交通量が多いと、必要以上に時間がかかるもしくは人が多いなどの理由でストレスにつながるかもしれません。
自分のライフスタイルへの影響を最小限にするためにも、時間帯による交通量の確認を行っておくことも欠かせません。

地域毎の制約

そして同じ京都市内でも、地域毎の制約が存在しているので注意が必要です。
新築物件を建てたいエリアや利用する可能性が高い地域の制約を確認して、実際に生活するとしたらどのような影響が出るのか考えていきましょう。

自分の生活に制約が影響する可能性があるとしても、物件を建てた後だと対処するのが難しくなります。
建物を建てる前に確認しておくことで、地域毎の制約に応じて物件の計画を見直すべきか考えていくことが可能です。

実際に物件を建てた後は、長く付き合う地域となる可能性が高いです。
そのような可能性がある地域だからこそ、交通に関する点などもしっかりと確認しておくことが大切です。
不動産会社などに相談することで、わかりやすく説明してもらうこともできます。
適当に調べると理解が不十分で後悔することもあるので、しっかりと情報収集を行うことを忘れないようにしましょう。

まとめ


美しい古都の街並みへの憧れから、京都市に新築物件を建てたいと考えている方も多くいるかもしれません。
もしも京都市に新築物件を建てたいなら、最初に景観条例を確認しておくことが大切です。

建物の高さや色などさまざまな制限が存在しているので、しっかりと確認しましょう。

また京都市の景観条例は厳しいと言われることもあり、守る必要があるのかと疑問に思う方もいるかもしれません。
容積率や壁の色などさまざまな制限がありますが、これらはすべて京都の街並みを守るためのものです。
厳しいと言われる景観条例があるからこそ、京都市は古都の街並みを守ることに成功しています。

実際に新築物件を建てて生活したいと考えているなら、街並みを守るための条例だということを理解して建物の計画を立てることが大切です。
注意点を1つずつ確認し、より良い形で生活がスタートできるように情報を集めていきましょう。


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