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木津川市にある織物壁紙を製造販売している会社「小嶋織物」さんにインタビュー①

こんにちは、木津川市の工務店・喜創です。木津川市には多くの方に知っていただきたい名産品がたくさんあります。地元の人に地域の名産品をぜひ知っていただきたいという思いから、木津川市の会社や産地などをブログでご紹介することにしました。

第1弾は、木津川市・JR上狛駅前にある「小嶋織物株式会社」。小嶋織物さんは、織物壁紙・織物ふすま紙を製造販売している会社です。

京都と大阪を結ぶ交通の要衝として古くから栄え、織物の産地としても名を馳せた京都府木津川市。小嶋織物株式会社は、天然素材の麻・綿そして木より生まれたレーヨン糸を使用し、製織から最終製品までの一貫生産で織物壁紙と織物ふすま紙を製造販売しています。

取締役社長 小嶋一さんの娘さんである、デザイン企画室・小嶋恵理香さんにお話を伺い、工場も見学させていただきました。

織物壁紙の現状

「日本中で使用されている壁紙の99%がビニール壁紙なんです」と小嶋さん。値段は手頃で、貼る技術も必要ではないので、熟練ではない職人さんでも美しく仕上げることが可能なのだそうです。一般家庭では、織物壁紙を使用されているケースは少なく、現在はホテルや美術館、内装にこだわりのある店舗などで選ばれる高級品という位置づけになっているそう。

市場としてはかなり縮小されている分野ではありますが、織物壁紙・織物ふすま紙を製造している企業じたいが少なくなっているので、国内シェアは小嶋織物さんがほぼ網羅している状態です。

小嶋織物株式会社の歴史

京都府南部と奈良市の北部は、麻の蚊帳の産地だったそうです。蚊よけや畑の作業資材として重宝されていました。現在も「蚊帳ふきん」などは、奈良のお土産ものとして人気ですね。

生地と紙を貼り合わせる「織物ふすま紙」が長期にわたって主力商品だったのですが、住宅事情の変化で和室が少なくなり、同じ手法で作る織物壁紙の生産が増えていったという歴史があります。

織物壁紙という産業・文化を守る

恥ずかしながら筆者も今回、小嶋織物さんに伺うまで「織物壁紙」という言葉すら聞いたことがありませんでした。

「木津川市が織物壁紙の産地だということを知らない人も多いので、もっともっとこれから発信していきたいと思っています」と小嶋さん。木津川市に住んでいる人でも知らない人が多いそう。京織襖という組合を作って残っている数少ない企業を守るために、木津川市も力を入れているそうです。

「織物壁紙を産業として残し、文化として守っていきたい」

木津川市に数社残っている会社の中には、織物を織るだけの会社があったり、生地と紙を貼り合わせるだけの会社があったりします。分業の多い織物業界・インテリアメーカーの中で、糸づくりから製織・製品まで一貫生産できる会社は、日本で数社しかありません。小嶋織物さんは、その数少ない会社なのです。

独自で織物壁紙のブランドを立ち上げる

大手の壁紙メーカーに小嶋織物の織物壁紙を卸しているだけでなく、独自のブランドを作って織物壁紙を広めていきたい。2016年に「KYOTO IZUMI」という織物壁紙のブランドを立ち上げました。

「うちは壁紙とふすま紙に特化した織物を極めてきました。製品を知っていただくのはもちろんですが、木津川市に織物壁紙を作っている会社があるということを知ってほしいと思っています」

ビニールクロスという選択肢しかないまま、こだわった家を建てたいと思っているお施主様が内装を決めるのではなく、織物壁紙という選択肢があることを知ってもらいたい。「100%織物壁紙の時代が来るとは思っていません(苦笑)。存在を知っていただかないと、高級なビニールクロスを選ぶお施主様もいると思うんです。選択肢の1つとして認知度を高めていきたいですね」。

「KYOTO IZUMI」のGion(祇園)

「KYOTO IZUMI」の中でも際立って人気があるのは「Gion(祇園)」という織物壁紙です。太い麻と和紙から作られた天然繊維の織物壁紙は、ここ数年、海外での需要も高まっているそうです。

ビニールクロスとの違いは現物を見て手で触れたら一目瞭然。一番の違いは、凹凸感、立体感です。錦糸を織り込んでいるものなどもあり、繊細なニュアンスや質感はビニールクロスには出せない魅力といえるでしょう。

糸の素材・太さ・形状等の「糸デザイン」から始め、その糸を染色し、経糸を設計し、織機でまた様々な緯糸と組み合わせて製織。その後、様々な色・柄の紙と貼り合わせていき、上から加工することで、また新たな表情を生み出しています。デザイン・開発・試作を自社工場で行えるのは大きな強み。100年弱の伝統を受け継ぎ、積み重ねてきた知識・技術を元に、時代と世界中のお客様のニーズに合わせた新たなデザインに日々挑戦しています。

中川政七商店さんとのコラボ商品も

昨年、小嶋織物さんの「日本一目の粗い織物」を使って中川政七商店さんが作ったバッグは大きな話題となり、テレビでも取り上げられました。

今年は、麻の壁紙で作ったフラットトートを中川政七商店さんで購入することが可能です。

麻の壁紙で作ったフラットトート

https://www.nakagawa-masashichi.jp/shop/g/g4547639665591/

https://www.nakagawa-masashichi.jp/shop/g/g4547639665614/

「自社のノウハウを生かして、今後もさまざまな企業とコラボレーションをし、ソファやアパレルなどにも広げていけたら」と小嶋さんは話します。

「家で過ごす時間を大切にしたい」という思いに応えたい

コロナウィルスの影響から家で過ごすことが多くなったここ数カ月。

「社員が快適に働ける環境を整えることは、企業価値につながります。以前は自宅の壁紙に織物壁紙を選ぶという需要を増やしていくのは難しいと思っていました。海外旅行や何かものを購入することではなく、住まいを快適にしたいという人が増えれば、織物壁紙を選択する人も増えてくるかもしれません。木津川市でリフォームする方が、そういえば木津川市に織物壁紙の会社があったなと思い浮かべるようになってほしいですね」

時代の流れを敏感に捉えている小嶋織物さんの今後の動向から目が離せません!明日はは工場見学の様子をレポートします。

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